地続きの建築。
2021年 08月 17日

本日も雨です。進行中の現場確認(現場はお休み)に行きました。
水害が深刻な地域ですので、いろんな工夫をしています。地盤は近隣とのバランスも考えて敷地は緩やかな勾配に留めガレージは道路面より600mm程度上げ、1階のフロアレベルは、道路面より1200mm程度上げています。施工上どうしてもベタ基礎のコンクリート立ち上がり部分は、打ち継ぎができますので事前に止水処理をしています。なので床下に水が入ることはありません。ここまでの高低差を確保しつつも町並みに馴染ませるために建築の最高高さは、お隣さんよりも低く抑えています。ガレージからは家の中まで濡れずにアプローチできて、垂直避難も兼ねて2階も確保しています。(道路が見える方にバルコニー付き)
水深が2mを超える浸水地域での新築ならば、もしかしたら1階をRC造のピロティーにして普段は駐車場やフリースペースにして、2階以上に居住スペースを作る工夫も必要かもしれません。
リノベーションでも地域の深刻度に応じた考えが必要でしょう。1階のスペースのリスクを少しでも改善したい場合は、一部をスキップフロアにして少しでも地面から離すなどの工夫も必要だと考えます。居住面積に余裕がある場合は、1階を土間のフリースペースにしたり、ガレージにしたりして常に水害と向き合う必要があるかもしれません。
非常時の記憶はどうしても徐々に薄れてしまいます。私たち建築家は、いつでも最悪の状況も頭の片隅に置いておく必要がある職業だと思っています。
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