住宅作法/吉村順三。
2023年 05月 31日
〜『住宅作法』吉村順三〜
先日とても貴重な本をジュンくんが貸してくれました。その本は大好きな建築家の吉村順三さんと中村好文さんの対談を写真とスケッチを交えて編集した内容で、30年以上も前なのにまるで今まさに目の前でお二人がお話しされているかのようにリアリティがありました。とてもとても興味深い内容で、少なからずお二人の考え方に共感する私にとって答え合わせをするかのような気持ちで読ませてもらいました。
こういう言葉は失礼かもしれませんが、まるで巣作りをする野生(本来人間にも備わっている感覚...)の建築家としての本能がとても鋭い方たちだと思うのですが、それでいてとても暖かい人間味のあるお二人(本当に尊敬の意味を込めて)の建築談義はとても心に響く内容でした。とても好きな言葉は『ヒューマンスケール』と『プロポーション』で私も時々使わせてもらっています。
この本を読んで、答え合わせが合っていたかどうかは、みなさんのご想像にお任せしますが、私が建築家として指標としてきたのは、経済的なことや素材も含めて適材適所で無駄のない効率的かつシンプルでいて暖かさのあるそんな建築のような気がしました。
そういえば、以前設計させていただいたお施主さまから、私たちの建築は『余白はあるけど無駄がない』と言われた事があります。今でも心の中にそっとしまってある大事な言葉です。
終わりにジュンくんこんなに入手困難で貴重な本を貸してくれてありがとう!また忘れた頃に読ませてね。